職業能力開発促進センター、通称・ポリテクセンターは民間の職業訓練とは違い、国が担う職業訓練でおもにモノづくり分野において高度な訓練が実施されている施設です。
テクニカルオペレーションや金属加工、電気設備などさまざまなコースに分かれています。
職業訓練校といえば誰でも入れるイメージですが、ポリテクセンターは高い就職率・テキスト代以外は無料・通ってる期間中は失業保険の給付期間延長などメリットが多く、一般の職業訓練とは一線を画す手厚いサポートがなされます。
それゆえに人気が高く、特にICTエンジニア科や電気設備技術科などは応募倍率が2倍を超えることがザラです。
入校するには試験(面接と筆記)があります。
その時の体験談をお伝えします。
今回、筆者が入校したのはポリテクセンター関西の電気設備技術科になります。
これから入校してみようと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
ポリテクセンター関西・電気設備技術科 試験
ポリテクセンター関西・電気設備技術科の試験は筆記試験と面接試験があります。
年齢層は20代~50代まで幅広く、電気業界経験者や未経験者など前職もさまざまでした。
筆者が受験した時は定員15名に対して、応募者30名でした。
倍率は2倍でしたが、筆者は運よく入校できました。
ポリテクセンターの試験の服装
これはスーツで行きましょう。
実際は3割くらいは普段着の方がおられましたが、この場を就職の面接と考えて臨むことをお勧めします。
筆記試験
筆記試験は基本的な計算と漢字の読み書きが中心でしたね~。
筆者は結構ガッツリ勉強していったのですが、そこまでやる必要もなかったかな…(笑)。
と、いうか勉強のしようがない…と言った方が良いのかも知れませんね。
①数学
四則演算、分数・小数点の計算、方程式が出題されました。
レベル的には中1~中2くらいでしょうか。
筆者は計算ドリルを買って勉強しました。
計算方法忘れてしまった方は、ぜひやってみて下さい。
一番の対策法になりましたよ~。
②国語
漢字の読み書き、四字熟語、類義語・対義語の問題が中心でした。
漢字が出来るに越した事はありませんが、対策するには範囲が広すぎます(笑)。
③図形問題
こちらは注意力や形状把握力が試される問題です。
『線を何本か書け…』とか、『この立方体を展開させるとどのような展開図になるのか?』的な問題です。
筆記試験の時間は1時間程度でしたが、意外と時間が短く感じられました。
他の科の方も同じ試験を受けるので、特別に電気の問題が出題されることも無かったですよ~。
重要な面接試験
筆記試験より重要なのが面接試験になります。
この面接が命運を左右すると言っても過言ではないでしょうか。
面接試験は筆記試験のあとに行われます。
あらかじめ面接の時間割が決まっていて、10分前には所定の部屋の前で待機しておきましょう。
ポリテクセンターに入所する目的はあくまで再就職です。
面接では必ず『ここへ来た目的』を問われます。
なので「とりあえず失業保険もらいながら、できたら資格取得をめざす」…みたいな曖昧な目的の方は絶対に落選します。
ここで何を学び、どういう仕事に就きたいかを明確に伝えましょう。
面接試験で聞かれる内容
それでは実際に面接で聞かれた質問を紹介していきましょう~。
これを読んで、事前に自分の考えをまとめておきましょうね。
①志望動機
電気設備技術科を志望した理由です。
・『今まで○○で働いていましたが、施設のメンテナンスなどに興味を持ちました。新しい分野なので知識とノウハウを身に付けたい。』
今までの職歴と繋げて、手短に伝えましょう。
②電気設備技術科について
電気設備技術科のことをどれだけ調べて来ているかを問われます。
本当に興味を持っているのか、ふるいにかけられます。
・『電気設備工事・通信設備工事・空調設備・消防設備・制御盤・高圧受電の保守』
これらは電気設備技術科の必修科目になります。
最低でもこのくらいは答えられるようにしておきましょう。
③興味を持った訓練内容
筆者の場合は基本的な電気の知識と制御盤でしたね。
あと設備スタッフにも興味あったので、事前に仕事内容も調べておきました。
・設備の管理とメンテナンス。
・電気、空調・給排水設備の日常点検
④ポリテクセンターを何で知ったか?
受験するきっかけですね。
『ハローワークでチラシを見つけて、新しい分野に行こうと思います。』と伝えました。
⑤関連した求人を探したか?
ハローワーク求人でも良いし、リクナビなどでも良いので関連企業をチェックしておきましょう。
具体的な企業を2~3社ピックアップしておくと良いでしょう~。
⑥就職する時期
訓練中に就職が決まったらどうするかを問われます。
この場合はもちろん就職一択です。
先ほどお伝えしたように、ポリテクセンターの目的は再就職です。
とにかく訓練中でも就職活動することを伝えましょう。
⑦資格について
どのような資格取得を目指しているのか問われます。
電気設備技術科は第二種電気工事士(通称・電工2種)の資格取得をサポートしてくれます。
ココに入校したらほぼ全員受ける事になると思います。(すでに持ってる方も居たりする)
電工2種は最低限で、他に消防設備士、ボイラー技士、冷凍機械責任者、電験三種など、資格についてをチェックしておきましょう。
⑧見学会には参加されましたか?
試験日の1カ月前~2週間前にポリテクセンターの見学会があります。
見学会は自分で直接電話して申し込む形になります。
見学会は絶対に参加しておきましょう。
参加しておくとイメージが付きやすいですし、面接もスムーズに進行します。
筆者は見学会に参加していて、その後試験にも合格したので、見学会の参加はちょっとプラスになったかな…と思っています。
参加していない場合は素直に「参加してません」とだけ答えましょう…。
⑨最後に質問はありますか?
コチラからの質問です。
もちろんですが、『特にありません。』は絶対厳禁です。
絶対に聞きたいことはあるはずなので、事前に整理しておくのも手です。
・この訓練を終えた方はどのような会社に就職しているのか?
・教官の方から見て、どのような資格取得がおススメなのか?
・訓練生はいくつくらいの方が多いのか?
面接官と打ち解けてきたら、「飲み会はあるのか?」などの質問も良いでしょう(笑)。
その場が和みます。
まとめ・ポリテクセンター試験(筆記と面接)
以上、ポリテクセンター関西の電気設備科の試験対策をお伝えしました。
特に面接試験は重要で、事前に入念に準備されることをおススメします。
面接では自分の意志を事前に整理しておいて、ハキハキと手短に話しましょう~。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ではまた。