前回は滋賀県甲賀市の甲賀の里・忍術村を特集しましたが、今回は甲賀流忍者に対する伊賀流忍者にスポットを当ててみました。
三重県伊賀市は鈴鹿山脈を挟んで滋賀県甲賀市との県境に位置します。この地域は昔から伊賀流忍者VS甲賀流忍者の図式が成り立っていました。
筆者は甲賀と伊賀の忍者施設をハシゴ(笑)、今回はその後半ということで、伊賀流忍者の忍者博物館のある、伊賀市の上野公園を取材しました。また、この地域には危険な道路として悪名高い名阪国道があります。そこにある昭和レトロな伊賀上野PA(パーキングエリア)もあわせて取材してきました。
伊賀市の上野公園・忍者博物館
伊賀市は三重県の北西部に位置する城下町です。かつては宿場町として栄えました。現在人口85,000人、大阪と名古屋のちょうど中間地点にあり交通の要衝としての機能もはたしています。
上野盆地のほぼ中央にある上野公園は観光スポットとして整備され、上野城(伊賀上野城)、伊賀流忍者博物館、芭蕉翁記念館(ばしょうおうきねんかん)、俳聖殿(はいせんでん)などがあります。また春には桜が美しく咲き誇るスポットとしても有名です。
伊賀市は松尾芭蕉の出生地で、上野公園の近くの松尾芭蕉の生家・芭蕉翁生家(ばしょうおうせいか)も観光スポットになっています。
上野公園へのアクセス
駐車場は有料です。
自慢の高石垣・伊賀上野城
大人600円(小人300円)で入館できます。しかしこの伊賀上野城の見どころは城の西側の高石垣です。これは大阪城に次いで日本で二番目の高さになります。
手すりがないので結構怖いです。(笑)
俳聖殿
松尾芭蕉の生誕300年を記念して1942年(昭和17年)に建てられました。近くで見るとなかなか迫力があります。2010年(平成22年)に文化財に指定されています。
売店
お土産が揃う売店です。忍者博物館の隣には「伊賀流・手打ちうどん&そば屋」の食堂がありましたが、伊賀に来る前に甲南PAで「忍術うどん」を食したのでここでは食べる気にはなりませんでした。(笑)
しかし、売店でこんなものを見つけました。
忍ジャーエール!!(笑)
中身はただのジンジャーエールでした。特に足の速さが五倍になったり、火とんの術が使えるようになることはありませんでした。(笑)
忍者博物館
伊賀流忍者博物館はおもに、実際のからくりが見られる忍者屋敷、忍者ショーが見られる忍術体験館、忍者のくらし生活の史料が展示されている忍者伝承館の三つからなっています。
忍者屋敷
忍者屋敷は動画撮影NGなので注意してください。(写真はOK)
忍者伝承館
忍者伝承館には忍者グッズが揃うお土産屋もあります。実際に使われていた忍者道具や忍者のくらしなどが展示されています。特に忍者の暮らしについては興味深かったです。
伊賀忍者VS甲賀忍者
伊賀忍者(三重)と甲賀忍者(滋賀)、対立していると思われがちですが実際はそんなことはありません。ただ仕えている相手が違うだけなのです。与えられている任務をこなしているだけなので憎しみあっていたわけではないようです。
確かに忍者同士つぶしあってもメリットがないですからね(笑)。
甲賀忍者(滋賀)
甲賀忍者は薬を売りながら諜報活動していたといいます。甲賀市は現在も製造業が盛んで、製薬会社が多いのも事実です。甲賀駅には各製薬会社の商品がショーケースに並べられ展示されています。
甲賀忍者は豊臣秀吉や織田信長と親密だったといわれています。
甲賀忍者全体は皆平等で非常に民主主義的でした。
伊賀忍者(三重)
伊賀忍者は民主主義的な甲賀忍者とは違い、上忍・下忍の位がハッキリしていました。上忍の服部家・藤林家・百地家は有名で、特に服部半蔵(はっとり・はんぞう)氏は徳川家康が堺(大阪)から三河(愛知県西部)に帰還する際、大活躍したそうです。
つまり忍者アニメで最も有名な「忍者ハットリくん」の主人公・ハットリくんが伊賀流で、敵役のケムマキくんは甲賀流という事なのです。…ケムマキくん、憎めなくて好きだけどね。(笑)
伊賀忍者は火とんの術(あの、火薬爆発させて、煙上がってる間に姿消すやつ!)が得意で、徳川家康と親密だったそうです。このため江戸幕府になり戦乱の世が安定していくと、徳川家に気に入られていた伊賀の地はその後城下町として栄え、逆に甲賀忍者は没落の一途をたどりました。
甲賀忍者の意地!
ここまでこの記事を読まれて、「なんだよ!滋賀県のサイトのくせに甲賀忍者の立つ瀬がないじゃん!!」と、ご立腹の方、多いんじゃないかと思います。
しかし滋賀県民の皆さん、ご安心ください!
甲賀流忍術には、現代にも伝わる秘術があるのですよ!知っていましたか?
コレです!!
「忍法・におい消し」!!
・・・
・・・・・・
さすが忍術の町・甲賀!!イヤな臭いさえも忍術で消し去るとは・・・!!
これは甲賀市信楽町のとある会社の看板です(笑)。
名阪国道・伊賀上野PA
ここからは三重県亀山市と奈良県天理市を結ぶ名阪国道を紹介します。三重県の方ならご存じだと思うのですがこの名阪国道は「国内最凶の国道」と呼ばれています。
この最凶国道こと名阪国道は名古屋と大阪間を通るルートとして使われ、名阪国道間は無料です。しかし無料がゆえに最凶なのです。
最凶!?名阪国道
名阪国道は国道25号線のバイパス道路です。高速道路に並行する一般道路・・・つまり一般道の扱いになります。しかし道路標識は緑色で信号もありません。つまり、見た目的には普通の高速道路のなんら変わりがないのです。
制限速度は一応60キロなのですが、100キロオーバーの車が多いです。筆者も実際に走ってみたのですが、3キロおき位にインターチェンジがあり、さまざまな車が出たり入ったり出たり入ったりでせわしなかったです。
ここは交通事故率ナンバーワン&覆面パトカーによる検挙率もナンバーワンの最凶国道なのです。
昭和レトロな伊賀上野パーキングエリア
しかし魅力的なPAがありました。上野ICから奈良方向に向かうと伊賀上野PAがあります。ここが昭和レトロでよい感じを醸し出しているのです。
自販機以外はシャッターが下りています(笑)。
・・・しかし、一店だけ盛況のお店がありました!
名物・どて焼きの食堂です。どうやらココのどて焼きは有名らしいのです。筆者が訪れた際も店内で並んでいる人が多かったです。
そこまで大行列というほどでもないので、しばらく待って食べてみようと思ったのですが、伊賀市に来る前に甲南PAで食べた忍者バーガーの腹持ちが良すぎて、特にお腹が空いていたわけでもなかったので結局食べずに引き返してしまいました。(笑)
・・・こういうの、取材人として失格ですね…。やっぱりその地でしか食べれないものは食べておくべきだったと反省しております。
もし、伊賀上野PA立ち寄った際にはぜひとも食べてみてくださいね!
伊賀上野PAは下り方面(奈良・大阪方面)しかないので注意して下さい。
あと伊賀上野PAの案内標識が見にくいです。走行中見逃す可能性もあります。
まとめ
以上、甲賀ー伊賀の忍者施設ハシゴ物語の後編・伊賀流忍者編をお伝えしました。甲賀と伊賀のハシゴ、地図上だと簡単に思えますが実際やってみると結構めんどくさいです。
ひとつ心残りはやはり伊賀上野PAの名物・どて焼き定食は食べておくべきだったと後悔しています。
く~~~!忍者バーガーめーーーー!!
ではまた(笑)。