令和4年(2022年)、3月に行われた第94回選抜高校野球大会、感染症の影響で辞退した京都国際高校に替わって出場した近江高校…、準備不足が懸念されましたがそれをくつがえして見事、準優勝に輝きました。
決勝では強豪・大阪桐蔭に屈しましたが、春の大会滋賀県勢初の準優勝でした。
今回は近江高校の記事になります。
滋賀県の誇り・近江高校
近江高校野球部が甲子園に初登場したのは昭和56年(1981年)の夏の選手権大会です。
平成4年(1992年)に11年ぶりに再登場すると、以降はちょくちょく出場して、平成13年(2001年)には夏の選手権で準優勝を果たしています。
その近江高校が今回、春のセンバツ大会でまたも決勝進出!
県勢初の全国制覇の期待がいやが上にも高まりました。
われわれ夫婦もお祭り騒ぎ!決勝前には動画をあげてエールを送りました。
近江高校へのエール動画
彦根市の近江高校
彦根城の近く
近江高校は彦根(ひこね)市にある私立校です。JR彦根駅や国宝・彦根城からも近いです。
彦根城といえば、ひこにゃんですね~~。
近くに彦根東高校もあるわ!
彦根城といえば、敷地内に県下有数の進学校、彦根東高校があります。
こちらの野球部も強く、春4回・夏2回、甲子園に出場しています。
ちなみに彦根東高校は公立校になります。
もともと古豪でしたが、特に2000年代以降の躍進には目を見張るものがあります。
応援カラーは近江高校の近江ブルーに対して、彦根・井伊氏の赤備え(あかぞなえ)にちなんだ赤です。
彦根東~彦根東~さやけしわれら~~♪
そうなんです!近江高校と彦根東高校はめっちゃ近くにあるのです。
ちなみに2018年のセンバツ大会では両校揃って出場して勝利したこともありました。(しかも同じ日に!)
当時、筆者は問答無用で現地に繰り出しました!!(笑)
近江高校のおかげで『近畿のお荷物』から脱却!
かつて高校野球界における滋賀県勢の立ち位置は、ズバリ『近畿のお荷物』でした。
とにかく弱い弱い弱い弱い。
滋賀県勢が甲子園大会で初勝利を挙げたのは昭和54年(1979年)です。(比叡山高校)
戦前から開催されている甲子園大会なのに異例の遅さです。
もちろん全国で一番遅かったです。
・弱い!
・まぁ弱い!
・なんとまぁ弱い!!
・太陽が西から昇ることがあっても、滋賀県勢が勝つことはない。
・野球不毛の地。
・組合せ抽選で滋賀県と当たると対戦チームが喜ぶ。
・近畿の中で唯一全国制覇がない。
・古くは比叡山高校、瀬田工業、甲西高校が有名。
・その比叡山高校もたまに『京都代表!?』って勘違いされる。
しかし近年、近江高校や彦根東高校、北大津高校などの活躍でそのイメージが払拭されています。
特に近江高校は平成13年(2001年)の夏の選手権、名将・多賀章仁監督のもと、三人の投手を擁して準優勝しています。
令和3年(2021年)の夏にはベスト4!!
秋の近畿大会で敗れ、今回のセンバツ大会は落選…。
夏に期待と思ったその時!出場予定だった京都の京都国際高校が感染症で無念の出場辞退…。
そこで補欠校だった近江高校が急遽出場することになりました。
それが決まったのが試合の3日前でした。
第94回選抜高校野球大会 近江躍進!
今回の近江高校はエースで四番でキャプテンの山田陽翔(やまだ はると)選手が中心のチームです。
二年生だった昨年の夏も甲子園で投げていました。
1回戦 近江6-2長崎日大(長崎)
初戦は大会2日目、近江打線は淡泊でポンポンと打ち上げてばかり…。
0-2のビハインドで、負けを覚悟した9回、突如打線がつながり同点に!
タイブレークの延長13回に山田選手が決勝打!苦しかったけどなんとか勝ちました。
タイブレーク制(たいぶれーくせい)
延長13回以降は早く決着をつけるために、両チームノーアウト1、2塁から試合を始める制度のこと。
バントでランナーを送るか、強打で攻めるか監督の手腕が問われる。
2回戦 近江7-2聖光学院(福島)
2回戦の相手は福島県で無双している聖光学院。
2014年の夏に両校は対戦して、この時はサヨナラスクイズで聖光学院が勝ってます。
当然、筆者はこの時現地にいて、あっけに取られたのを覚えています(笑)。
聖光学院(せいこうがくいん)
福島県の高校野球界をしょって立つ学校。
13年連続甲子園出場(夏)は戦後最長記録。昨年、その記録が途切れ、話題になった。
甲子園ではいまいちパッとせず、ベスト8が最高。
その時以来の対戦となったこの試合は先制点こそ奪われたものの2回裏に近江が大量5点をあげ逆転!
1回戦で165球投げた、エース・山田投手はこの日も完投(87球)。
準々決勝 近江6-1金光大阪(大阪)
秋の近畿大会で敗れた金光大阪(こんこうおおさか)に見事リベンジ!
前半は投手戦だったが終盤に突き放す近江。
金光大阪がチャンスでスクイズ失敗したのに対し、近江はきっちりスクイズを決めた。あれが勝負の分かれ目だった。
山田投手も127球で完投。
春のセンバツ大会、滋賀県勢初のベスト4進出を決めたゲームでした。
準決勝 近江5-2浦和学院(埼玉)
準決勝の相手はこれまで4本のホームランを放っている埼玉県の浦和学院。
4回に2点を先制され、その後もランナー2、3塁で大量失点のピンチでしたが、近江の三塁手のファインプレーで併殺!
その後、近江が追いつき、迎えた延長11回裏に大橋選手のサヨナラスリーランホームランが飛び出し、近江が決勝進出!!
今大会ホームラン4本打っていた浦和打線にホームランが出ず、逆にこれまでホームランゼロだった近江が今大会初のホームランで決着をつけるという試合でした~。
しかし、この日エースの山田選手が5回のバッター時にデッドボールを受けながら、170球で完投。翌日の決勝に不安を残しました。
決勝戦 近江1-18大阪桐蔭(大阪)
この大会、一人で投げ続けた山田選手。疲労と前日の足の負傷で満身創痍…。
しかも相手は大阪の『あのチーム』…。
最終回の手拍子の大応援は感激しました!
まとめ
大会3日前に急遽出場が決まって一戦必勝だった近江高校と、最初から優勝を見据えてこの大会にのぞんだ大阪桐蔭高校、最後の決勝戦でその明暗が浮き彫りになってしまいましたね。
滋賀県勢初の全国制覇の夢は夏に持ち越しですね。
夏の近江高校の健闘に期待しましょう。お疲れさまでした。
ではまた。