日本を代表する二大大仏と言われる鎌倉大仏と奈良の大仏。
ともに歴史があり、観光名所として多くの人が訪れます。
しかしその二つの大仏よりも大きく、スケール感も半端ないのに一向に見向きもされない大仏も存在します。
あまりの不人気っぷりが話題となり、逆に注目の的になって今では大人気の大仏を紹介します。
今回は圧倒的なスケール感とゴーストタウン感の福井県勝山市の越前大仏にスポットをあてました。
大師山・清大寺 越前大仏のアクセス・詳細

越前大仏は1987(昭和62)年5月に開眼供養された比較的新しい大仏です。
広大な敷地と日本一の大きさの大仏が魅力です。
越前大仏の概要
住所 | 福井県勝山市片瀬50-1-1 |
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営業時間 | 8:00~17:00 |
休館日 | 無休 |
拝観料 | 大人500円 小人300円 |
駐車場 | 400台(無料) |
越前大仏のアクセス・駐車場
お車
中部縦貫道・勝山ICより約10分。
福井北ICより中部縦貫道に入ります。
ちなみに永平寺もあるので、ぜひそちらもお立ち寄り下さいね。

駐車場


敷地内にだだっ広い駐車場があります。
無料で400台停められます。
公共機関
えちぜん鉄道勝山永平寺線・勝山駅より徒歩約20分。
越前大仏の動画
大師山 清大寺 越前大仏


越前大仏の正式名称は山号・大師山(だいしざん)、寺号・清大寺(せいだいじ)、越前大仏です。
大師山(だいしやま)は勝山市街の東にそびえたつ標高550mの山でハイキングなどでも人気です。
その麓に越前大仏はあります。
越前大仏はバブルの遺産とも言われています。
現在では廃墟・ゴーストタウンのような扱いになっていましますが、逆にそれが話題になってマニアの間で人気のスポットになっています。
大実業家・多田清氏


越前大仏の創立者は勝山市出身の実業家・多田清(ただ きよし)さんです。
勝山市
福井県勝山市は全国でも有数の豪雪地帯になります。
市内には恐竜博物館もあるので、『恐竜の町』としても有名ですね。
相互タクシー
多田清さんは大阪・相互タクシーの創業者です。
大阪で大成功を収められた多田さんは自ら財を投げうって、祖先の眠る地元・勝山市に約380億円をかけてこの越前大仏を建立されました。
以降は出世大仏としてあがめられます。
地元に貢献
建立当時は宗教法人化せずに固定資産税を支払うなど地元に貢献しようとしましたが、その多田清さんがその数年後にお亡くなりになり、その後は税金滞納などで差し押さえたりトラブルも多かったようです…。
門前町と参拝券
それではさっそく敷地内に入って行きましょう!!
門前町


駐車場から敷地内に入ると門前町(もんぜんまち)があります。
建立当時はいろいろな店が入っていたのですが、現在はシャッター街になっています。
開いてる店もあるわ


シャッター街の中に、営業しているお店などもありました。
最近はイベントなども多いので、賑わう日も多いようです。
参拝券を購入するわ


シャッター街を進んでいき、右に曲がると大門が見えてきます。
その手前の窓口で参拝券を購入しましょう。
大人一人500円です。


今でこそ越前大仏の拝観料は大人一人500円に制定されていますが、当初はなんと3,000円でした。
そこから2,500円→1,000円→500円…と、徐々に安くなりました。
向かいの店舗


参拝券売り場の向かいの売店には各種お土産が揃っています。
グッズや仏壇などなど、越前大仏ファン胸アツのグッズもありました。




さらにテーブルがあり越前大仏に関する資料・書籍などもありましたよ。


越前大仏に入ろう


大門


まずは大門をくぐります。
両サイドには7.8mの仁王様が待ち構えています。
中門


しばらく歩くと中門です。
両サイドにこれまたシュールな二天像様がおられます(笑)。




中門をくぐると、次はいよいよ大仏殿なのですが、その途中にバカデカい狛犬や龍がワンサカいる手水(ちょうず)がありましたよ。




いよいよ大仏殿!!日本一の越前大仏


いよいよ大仏殿に入ります。
目の前にはこれまたデカい灯籠があり、両脇に干支(えと)別の仏像たちが並んでいます(笑)。
間口58.12m、奥行き48.12m、高さ52.12mの大きな大仏殿になります。


日本一の越前大仏


大仏殿の中に入るといよいよ越前大仏とご対面です(笑)。
屋内で鎮座する大仏の中で日本一の大きさを誇ります(約17m)。
奈良の大仏→約15m
使用された銅の量220トンは当時の鋳造物の中で世界最大と言われています。
創建者の多田清氏が一代で財を成した事から、この大仏は出世大仏としての御利益があるようですな。
両サイドには菩薩像と羅漢像が2体ずつ、計4体が建ち並んでいます。


カプセルホテルかっ!(笑)


大仏殿を囲むように三方の壁には綺麗にカプセルホテルの如く、びっしりと約1mの仏像たちが並んでます。
ある意味、大仏様よりこちらの方がシュールなので、これを撮影される方多かったです。
当時、発注を受けた業者、大変だったやろな~~と思うと笑えてきます(笑)。
スーパーお鈴


鳴らすとお寺の鐘のような音がします。
おもう壺


1枚100円のお札に日頃の文句を書いて入れると心が浄化されるらしい…。
モンスター化したメンヘラ社員さんもココで浄化される事を願ってやまない…。(笑)





九龍壁と日本庭園


大仏殿を後にして山側を歩くと、イチョウ並木が綺麗です。
その脇には台湾で樹齢1,000年以上ともいわれるヒノキで造られた回廊がありますね。
九龍壁(きゅうりゅうへき)


中国の国宝・九龍壁(きゅうりゅうへき)です。
こちらは中国政府に許可を得て造られたコピー品になっています。
もちろんこの近くを流れる河川・九頭竜川(くずりゅうがわ)にちなんで設置されました。


日本庭園


越前大仏には日本庭園もあります。
九頭竜川の大きな岩をわざわざコチラに運んで造られたそうです。
池には鯉がおよいでいました。
日本一の五重塔


越前大仏には五重塔(ごじゅうのとう)もあり、コチラも日本一の高さを誇ります(約75m)。
東寺(京都)の五重塔の高さ→約55m
エレベーターがあるわ


越前大仏の五重塔は、文明を利器を利用して(笑)、エレベーターがあります。
ただし、エレベーターでは4階までしか行けないので、最上階(5階)に向かうには階段で上るしかありません。
なかなか突っ込みどころ満載ですな。
仏壇ルーム


さらに塔内には、各階に一室ずつ仏壇ルームがありました。
白色の仏壇ルームもありましたが、だいたい全部同じに見えました。
景色が綺麗やわ!


最上階から外の景色を眺めてみましょう!!
勝山市街を見下ろせる大パノラマです。
まとめ バブルの遺産 清大寺・越前大仏
福井県勝山市の越前大仏を紹介しました。
勝山市出身の大実業家・多田清氏が、地元勝山市に開いた大仏テーマパークですね。
その後、ゴーストタウン化しましたが、勝山市が恐竜の町になる以前に『大仏の町』にしようとした男の壮大な物語でしたね~。
それよりも何よりも、当時のバブルの凄さがよく分かるスケール感に圧倒されました!
行ってみる価値は大いにあります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ではまた。

