滋賀県甲賀市の信楽高原鉄道(しがらきこうげんてつどう)は貴生川(きぶかわ)駅から信楽駅を結ぶ全長14.7kmのローカル路線です。
四季折々の車窓風景が楽しめ、さらに忍者ラッピング車両やスカーレットラッピング車両など人気の鉄道になっています。
その一方、ICカードか使えなかったり、乗り換えが不便だったりします。
今回の記事では、その不安点を解消していきます。
また信楽高原鉄道の全駅の周辺の魅力についても紹介します。
動画もあるので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
信楽高原鉄道 乗り換えの解説と注意点
信楽駅から乗るか、それ以外の駅から乗るかで多少支払い方法が変わってきます。
信楽駅から他の駅・JR草津線・近江鉄道
それでは信楽駅から乗る場合の解説を始めます。
信楽駅から信楽高原鉄道の駅へ行く場合
信楽駅の券売機で目的地までの切符を購入します。
降車時は運賃箱に切符を入れて下車します。
信楽駅→貴生川駅でJRに乗り換え
券売機で信楽ー貴生川(信楽高原鉄道)までの切符を購入します。
降りるときに運賃箱に切符を入れます。
JR線に乗り換える時に、ICカードを使うか否かでその後の展開が変わります。
①JR線でICカードを使う場合
信楽高原鉄道・貴生川駅のホームの目の前に小さな改札機があります。
ここでICカードをタッチして入場記録します。
これを忘れると面倒なことになるので、絶対に忘れずに!
②JR線でもICカードを使わない
ICカードを使わない場合は、貴生川駅で降りる時に駅員の方から『乗り継ぎ証明書』を受け取ってください。
そのままJR線に乗って、降りた駅の改札口でJRの運賃を精算するかたちになります。
以前まで販売していたJR線乗り入れ可能な『JR線・連絡普通乗車券』は現在は販売していません。
必ず①か②の方法でJR線乗り換えを行ってください。
信楽駅→貴生川駅で近江鉄道のりかえ
信楽駅の券売機で『近江鉄道連絡切符』というのが販売されているので、近江鉄道を含めた目的地までの切符を購入します。
信楽駅→貴生川駅で出る場合
JR線や近江鉄道を乗り継がず、そのまま貴生川駅で出る場合も、信楽高原鉄道降車時に駅員の方から『乗り継ぎ証明書』を受け取り、駅の改札口でそれを渡して出ます。
信楽駅以外から他の駅・JR線・近江鉄道
信楽高原鉄道、信楽駅以外の中間駅から乗った場合、まず乗車時に整理券を取ります。
番号が印刷してあるので、降りる時はその番号に応じた運賃を運賃箱に整理券とともに入れて降車します。
JR線乗り換え
信楽高原鉄道の運賃を貴生川駅降車時に支払います。
ホームに下りたら改札機があるので、ICカードで入場記録を行ってJR線に乗ります。
近江鉄道に乗り換え
信楽高原鉄道の運賃を支払って、近江鉄道の切符売り場に行って乗り換え。
近江鉄道もICカード非対応でした。
貴生川駅・JR線・近江鉄道から信楽高原鉄道
それでは今までとは逆にJR線や近江鉄道、貴生川駅から信楽高原鉄道に乗る場合はどうすればいいのでしょうか?
貴生川駅には信楽高原鉄道の切符は販売していないので、信楽高原鉄道に乗り込んだ際に整理券を取ります。
降りる時に運賃箱に運賃を入れます。
ただし、終点・信楽駅で降りる時は運賃箱ではなく、信楽駅の改札の駅員さんに運賃を支払います。
貴生川駅から信楽高原鉄道
貴生川駅の改札の前に『乗車証明書』の発券機があります。
それを発行して、駅員にみせて改札を通過します。
JRから信楽高原鉄道
JR貴生川駅のホームの向かいに信楽高原鉄道・貴生川駅のホームがあります。
その間にあるICカード用の改札機で出場記録をして、信楽高原鉄道に乗り込みます。
近江鉄道から信楽高原鉄道
近江鉄道、信楽高原鉄道ともにICカードは使えません。
近江鉄道の料金を精算して、信楽高原鉄道に乗り込んで整理券を取ります。
JR線から信楽高原鉄道、信楽高原鉄道からJR線に乗り換える時は必ずIC専用の改札機でタッチすることを忘れずに!
信楽高原鉄道 全駅紹介
それでは信楽高原鉄道の全駅紹介していきましょう。
動画もあるので、そちらも参考にしてみて下さい。
信楽高原鉄道の動画
信楽高原鉄道・信楽駅
信楽駅は信楽高原鉄道の中心駅です。
これが無いと何も始まりません(笑)。
駅周辺にはいろいろなスポットが点在しています。
駅前の巨大タヌキ
信楽駅のシンボルです。
季節によって仕様が変わります。
タクシーやレンタサイクルなどが充実
信楽駅から出るとタクシーが停まっています。
駅から少し離れたMIHO MUSEUM(ミホ・ミュージアム)に行かれる際にはぜひ利用しましょう。
また駅には自転車を貸し出すレンタサイクルもあるので利用してみるのも良いと思います。
駅構内のグッズショップ
駅構内には鉄道ファン必見の信楽高原鉄道グッズが販売されています。
また、信楽焼などのお土産も販売されています。
ぜひチェックしてみて下さい。
1日乗車券もあるわ!
信楽高原鉄道1日乗り放題のフリー乗車券も販売していますよ~。
信楽高原鉄道・玉桂寺前(ぎょくけいじまえ)駅
信楽駅を発車すると、次は玉桂寺前駅に到着します。
近くに玉桂寺(ぎょくけいじ)というお寺があります。
駅名はここからきています。
玉桂寺前駅
玉桂寺前駅は無人駅です。ここから吊り橋が見えます。
保良の宮橋(ほらのみやばし)
駅のホームから吊り橋(保良の宮橋)が見えます。
丘の方を登る道があります。
吊り橋はかなり狭いです。運が良いと橋の上から信楽高原鉄道の車両が見えます。
玉桂寺
玉桂寺は天然記念物の高野槙(こうやまき)と不動明王が有名です。
不動明王
なかなかシュールです。
ぼけ防止
玉桂寺はボケ防止の御利益があるとされていますが、たしかにあの吊り橋と不動明王があればそうそうボケる事もなさそうです(笑)。
信楽高原鉄道・勅旨(ちょくし)駅
玉桂寺前駅を出ると勅旨(ちょくし)駅に着きます。
のどかな無人駅です。
駐輪場や駐車場もありました。
信楽高原鉄道・雲井(くもい)駅
勅旨駅を出て、次の雲井駅に着くまでの間に車窓から神社が見えます。
境内を列車が走るという、珍しい神社があります。
それが日雲(ひくも)神社です。
日雲神社(ひくもじんじゃ)
日雲神社の面白いところは、参道に信楽高原鉄道の線路が横切っているところです。踏切も警告音もなく危険なのですが、見晴らしが良く、列車も10キロ以下で走行してくれるのでそうそう轢かれることはないと思うのですが、小さなお子さんや足や目の悪い高齢者とご一緒の場合は注意が必要となります。
そしてこの線路こそが現世と聖地を隔てる結界といわれ、人気のパワースポットたるゆえんなのです。
日雲神社のアクセス
日雲神社は雲井駅の近くにあります。近くに車を止めるスペースもありました。
昭和8年開業の雲井駅
雲井駅は国鉄時代の昭和8年に開業しました。
国鉄時代は、貴生川駅と信楽駅をつなぐ国鉄信楽線の唯一の中間駅でした。
昭和30年代中頃までは貨物列車も乗り入れていたので有人駅でしたが、廃止になってからは無人駅になっています。
豪華なトイレ
駅舎以上にキレイなのがトイレです。
駅舎、新装前は駅舎よりトイレの方がキレイやんけ~~などとツッコミが多かったです(笑)。
信楽高原鉄道・紫香楽宮跡(しがらきぐうし)駅
信楽(しがらき)ではなく紫香楽(しがらき)です。
信楽焼のタヌキで有名なこの町も、かつては都だったのです。
駐車場も結構広くて、10台以上停められます。
信楽高原鉄道・貴生川(きぶかわ)駅
そして最後は貴生川(きぶかわ)駅です。
ここでJR線や近江鉄道に連絡します。
JR草津線
信楽高原鉄道で接続されるJR線はJR草津線です。
JR草津駅から三重県の柘植(つげ)駅までをつなぎます。
JR線の中では比較的ローカル線に分類される方なので本数も少ないです。
事前に時刻表などでチェックしておきましょう。
近江鉄道
貴生川駅発着の近江鉄道は甲賀市水口町内を経由して近江八幡方面、彦根方面に分岐します。
信楽高原鉄道列車衝突事故・慰霊碑
信楽高原鉄道列車衝突事故の概要
1991年(平成3年)5月、小野谷信号所ー紫香楽宮跡駅間で列車同士の正面衝突事故を起こしてしまうのです。元々、赤字路線だった国鉄・信楽線が第三セクター化して5年目のこの年、前年まで3年連続で黒字化して勢いに乗り出した頃にそれは起こりました。
第三セクター(だいさんせくたー)
国・地方公共団体が第一セクター、民間企業が第二セクター、国と民間の共同出資が第三セクター。
世界陶芸祭
そもそも信楽高原鉄道はオール単線で列車同士がすれ違うこともなく、正面衝突などありえないのですが、この時は信楽で『世界陶芸祭』が開催されており、JRが京都から臨時快速列車を走らせていました。
事故発生
発車時刻の遅延、待機しているはずの信号所に列車がいない、信号機の故障、JR側と信楽高原鉄道側の連携不足などいろいろな要因がかさなり重大な事故に発展してしまいました。
事故後
この事故により『世界陶芸祭』は中止になり、無きものにされてしまいました。事故現場付近には慰霊碑が建てられています。
列車衝突事故の慰霊碑
事故の後、現場付近に慰霊碑が建てられています。
この事故によって42名もの犠牲者を出してしまいました。
あれから30年以上経過した今も、献花に訪れる人は絶ちません。
慰霊碑の場所
新名神高速、信楽I.Cの出入り口付近に位置します。
紫香楽宮跡駅からも徒歩圏内です。
駐車場
駐車場はきれいに整備されており10台以上停められます。
国道307号線、信楽I.Cの信号をやや北上して、隼人川の信号交差点を右折すると、そのまま駐車場に入れます。
まとめ 信楽高原鉄道の駅と乗り換え詳細
以上、信楽高原鉄道の乗り換えの解説と全駅紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ではまた。